介護・医療の生成AI活用。
記録・申し送り・案内を効率化
記録の文章化、申し送りの要約、利用者・家族向け案内文——文書業務の多い介護・医療を生成AI(Claude)で軽減。個人情報の取り扱いに配慮した安全な使い方まで解説します。
記録、申し送り、家族への連絡、研修資料——介護・医療・福祉は、“書く仕事”がケアの時間を圧迫している分野です。生成AI(Claude など)は、その文書業務を助け、利用者・患者さんに向き合う時間を取り戻します。
この記事では、介護・医療で生成AIを使って「何ができて」「どんなものが作れて」「どんな順序で作るか」を、記録・申し送りや家族向け案内のプロンプト例つきで、個人情報の扱いに配慮しながら具体的に紹介します。
具体例に入る前に、勤務後の記録清書や家族への連絡が「どれくらい変わるのか」のイメージから見ていきましょう。
※ 効果はイメージです。業務内容や進め方によって変わります。
- 介護・医療で生成AIが「できること」の全体像
- すぐ効く4つのシナリオ(Before → After + プロンプト例)
- 「研修資料づくりのしくみ」までを作る順序
- 個人情報の扱いの注意点と、導入ロードマップ
生成AIで「できること」全体像
やみくもに使うと「結局、記録や申し送りのどこに使えるの?」で止まります。まずは「書く・整理する・仕組みにする」の3つの方向で整理すると、自施設の当てはめ先が見えてきます。
記録・連絡を肩代わり
- 記録・申し送りの文章化
- 利用者・家族向けの案内文
- 研修・マニュアル資料
- 求人票・職員向けお知らせ
情報を活かす
- 長い記録の要約
- ヒヤリハットの傾向整理
- アンケート・会議の要約
くり返しを自動化
- よくある質問への応答
- 記録フォーマットの整形
- マニュアルの更新
すぐ効く4つの活用シナリオ
1走り書きのメモが、“整った記録”になる
できあがるもの:記録・申し送りの文章テンプレ。事務負担が軽くなり、ケアの時間が増えます。
2ご家族への案内を、“安心が伝わる言葉”で
できあがるもの:家族向け案内・お知らせ文のテンプレ。信頼につながる対応ができます。
3研修・マニュアルづくりが、後回しにならない
できあがるもの:研修・マニュアル資料の型。教育の質をそろえやすくなります。
4「よくある質問」に答える“職員向けFAQ AI”
できあがるもの:職員を助けるFAQ AI(Claude API、個人情報を含まない範囲で)。研修の「Code」段階です。
アイデアを“しくみ”にする順序(4ステップ)
いきなり職員FAQ AIのような大きな仕組みを目指すと頓挫します。まずは固有名を伏せたメモの整形から小さく触り、記録・案内の言い回しを型にして広げる——当社研修の Chat → Design → Cowork → Code というメソッドの順序で、配慮しながら進めます。
まず触る
個人情報を含まない記録(固有名を伏せたメモ)の整形をAIで試し、手応えを掴む。
型を決める
記録・案内の書式や言い回しを「型(プロンプト)」に固定する。
量をこなす
研修資料や案内文など、個人情報を含まない業務をまとめて回す。
仕組みにする
Claude API で、職員向けFAQ(個人情報を含まない範囲)など“しくみ”に育てる。
実際に作れるもの(成果物の例)
記録・申し送りテンプレ
メモから記録が整う書式(固有名は伏せる運用)。
家族向け案内文セット
安心が伝わるお知らせの型。
研修・マニュアル資料
教育の質をそろえる資料の型。
職員向けFAQ AI
手順・ルールに答えるAI(個人情報を含まない範囲)。
1か月で形にする導入ロードマップ
| 1週目 | 安全な業務で試す。研修資料や案内文など、個人情報を含まないものから。 |
|---|---|
| 2〜4週目 | 型にする。記録・案内の書式を固定し、固有名を伏せる運用ルールを整える。 |
| 1〜3か月 | しくみへ。職員向けFAQ AIなどに育て、教育と対応を内製化。 |
よくある失敗と、その回避策
同じ生成AIでも、要配慮個人情報の扱いや事実確認を少し外すと「思ったより使えない」で終わってしまいます。先に介護・医療ならではの“つまずきポイント”を知っておきましょう。
✕ 利用者・患者の固有情報を、入力してしまう
→ 回避策:氏名などの固有情報は入力しないのが原則。固有名を伏せる運用と、施設のルール・法令の確認を先に整えましょう。
✕ 記録をAIまかせにして、事実とずれる
→ 回避策:下書きは必ずスタッフが確認・加筆を。推測は「〜と思われる」と明示し、事実と分けて記すと安全です。
✕ 個人情報が怖くて、何も始められない
→ 回避策:まずは研修資料や案内文など、個人情報を含まない業務から。安全な範囲で慣れてから広げれば、リスクなく効果を得られます。
コピーして使える、プロンプト集
「記録や案内文に何を入力すればいいか分からない」をなくす、すぐ試せる指示文です。( )の部分を自施設の内容に差し替えるだけでOK(固有名は伏せたまま)。まずは1つ、コピーして試してみてください。
自社で続けていくために
記録の整形や家族向け案内づくりを一度きりで終わらせず現場で回すには、外注ではなく職員自身が固有名を伏せて使いこなせる状態(内製化)がカギです。進め方はAI内製化の進め方を、ツール選びはClaudeとChatGPTの違い・選び方を、職員の人材育成にかかる費用は助成金の活用もご覧ください。他の業種の例は業種別の生成AI活用にまとめています。
まとめ
- 介護・医療は“書く仕事”の負担を生成AIで軽くできる。
- まず個人情報を含まない業務から。固有名を伏せて安全に始める。
- Chat → Design → Cowork → Code の順で、配慮しながら内製化。
よくある質問
個人情報を入力しても大丈夫ですか?
利用者・患者の固有情報は入力しないのが原則です。固有名を伏せる、施設ルールや法令に沿うなどの運用を徹底してください。
記録業務に使って質は保てますか?
下書きを土台にスタッフが確認・加筆する流れにすれば、質を保ちつつ負担を減らせます。
ITが苦手な職員でも使えますか?
日本語で話しかけるだけで使えます。難しい操作は不要なので現場でも取り入れやすいです。
まず何から始めるのが安全ですか?
研修資料や案内文など、個人情報を含まない業務から始めるのがおすすめです。